イギリス恐怖小説傑作選

イギリス恐怖小説傑作選 (ちくま文庫)

イギリス恐怖小説傑作選 (ちくま文庫)


マッケン、ブラックウッド、ウェルズなどが活躍した19世紀後半から20世紀初頭の英国怪談を中心に編んだアンソロジー
去年出版された東京創元社の怪奇アンソロジー『怪奇礼賛』のように「変り種の怪談話」ではなく、それと対極の「王道っぽい怪談」を多く収録しています。まだまだこういった王道のものが読み足りないので、これが読みたかった、と思える一冊でした。
個人的に、最も怖かったのはH・R・ウェイクフィールドの「目隠し遊び」、好きなのはヒュー・ウォルポールの「小さな幽霊」でしょうか。他の作品も本書で初訳の作品こそありませんが、一篇一篇とてもいい作品が揃っていました。いやぁ、大満足。
しばらくは南條先生に足を向けて寝られない感じです。