サロメ・ウィンダミヤ卿夫人の扇

 ワイルド著/西村孝次訳 新潮文庫
演劇の台本としてかかれているので、話の主体はせりふです。情景描写がほとんどないですが、頭の中で舞台を想像すると楽しいです。表題作の「サロメ」が好みかと思って読んだのですが、宗教要素が強い作品なので、宗教観念も持たないし、キリスト教の知識も薄い僕にはいまいちピンとこない作品でした。かわりに、「まじめが肝心」の方が作品の持つユーモア・ジョークを理解できたのでおもしろかったです。是非実際に舞台を見てみたいものですね。