エンダーのゲーム

 オースン・スコット・カード著/野口幸夫訳 ハヤカワSF
こちらも、新歓読書会のお題です。実はダブル読書会なんです。
話の大筋は天才少年・エンダーが異星人・バガーの軍勢から人類を守る最強の指揮官になるために、バトルスクールで過酷な訓練をつんでいく、というものです。
この作品を読む前に、背景をよく知ろうと思って、以前買った『無伴奏ソナタ』に入っている短編の方の「エンダーのゲーム」を読みました。「エンダーのゲーム」は、この短編のほうが先に書かれ、そのあとに長編の方が書かれたらしいのです。短編の方を読んだときはエンダーが数々の戦略ゲームを攻略する過程が面白かったので、難なく読めました。この分だと長篇も期待できると思っていたんですが・・・。しかし、長編を読み始めて半分ぐらい行った時に気付いたのですが、展開や重要なシーン・台詞がほとんど短篇そのままで、主人公・エンダーの背景設定やキャラクターの増量、あとはラストのエピソードが追加されているためにこの長さになっていたんです。僕は長篇は同じなのは設定とストーリィの大筋くらいで、細かな展開や場面は異なったものになっているのだろうと思って読んだので、これは正直がっくりでした。ゲームの運びや戦術や重要なシーンがそのままなのはちょっと・・・。
話自体は面白いと思うので、読んだ順番が失敗でしたね。長篇→短篇の順で読めばよかった・・・。