『ここの家の主人は病気です』
というフレーズが『BAROGUE −歪んだ妄想−』というゲームに出てきます。このゲーム、要するに3D版トルネコの冒険みたいなゲームなんですが、トルネコの薬草にあたるものが何のものとも知れない生肉、パンにあたるものが生の心臓になっていたり、ダンジョンを歩いていれば分裂した自我みたいなのが突然話し掛けてきたりするなかなか奇怪なゲームです。それで、これがまたきちんと最後までやってもそのストーリーの全容がいまいち掴めないような話だったんですが、そのエンディングでこのフレーズが何の説明もなしに出てくるんです。『おわあ、こんばんは』『おわあ、こんばんは』『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』『おわああ、ここの家の主人は病気です』・・・って。クリアした時は相変わらずラストまでわけわかんないな、と思いつつも、素敵な言葉だったので心に留めておいていたんですが、今日このフレーズがやっとなんなのか分かりました。これ、萩原朔太郎の「猫」っていう詩なんですね。大学のゼミで発表者が配った資料見たら出てきたんで驚きました。確かに考えてみてば萩原朔太郎とバロックのテーマは重なるものがありますね・・・かといって、こんな風に目にとまらなければ一生分からなかったでしょうね。人生どこで探していた答えを見つけるか分からんものです。大学の授業にも出ていれば収穫があることを学びました。朔太郎とバロックから学ぶのもなんだけれど・・・。
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