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一ヶ月前に迫ったゼミ発表のためにのろのろと本を読み始めた今日この頃。
僕の履修している「比較文学文化ゼミ(仏・日)」の発表というのは、大体一つの作品につき3人の学生が担当し、それぞれ研究してくることになっています。
当然、3人の学生はお互いの発表内容が被らないように事前に、どんなテーマでやるのか、作品のどのあたりを引用するのか、などを打ち合わせしなくてはいけません。
ちなみにテーマについては、今回のゼミ自体に「夢と狂気」という全体を通したテーマがあり、各々発表には必ずこの「夢と狂気」という内容を入れつつ、同時に自分独自の視点で切り込んでいかないといけないわけです。
で、先日、早々に僕と同じ「オニュフリユス」担当の二人からテーマ決定の連絡が来たのですが、


曰く、「俺(仮)は『夢と愛』をテーマにやります!」


曰く、「私(仮)は『夢と死』をテーマにやります!」


愛・・・フランス文学の、しかもロマン派においてこれは作品全体を指していると言ってもいい言葉です。
死・・・人生を、美麗に大仰に飾り立てたいと夢想していたロマン派の若者にとって、それは物語を飾る上での最大のエッセンスです。
「愛」、「死」、そしてメインテーマの「夢」、「狂気」・・・これらを抜かしたフランスロマン派に何が残っているんでしょうか・・・耽美?
何事も、先に先に、が大事なんですね。

若きフランスたち―諧謔小説集

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フランス・ロマン主義 (文庫クセジュ)

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