かなしばり

最近寝るのが遅くなっていたせいなのか、授業中に「頭は起きているけど体が寝ている」状態になってしまいました。要するに金縛りのような状況です。
ゼミの途中で他人が発表しているときについうとうとしてしまい、これではいけないと思って起きようとしたら、指一本動きません。唯一動かせるのは瞼だけ。しかも半開きです。耳は機能しているようで話の内容は聞こえるんですが、頭をがっくりと垂らして椅子にもたれかかっているので、はたから見れば寝ているか死んでいるようにしか見えません。今は授業中、しかも結構厳しい先生なので、起きないといけないと頭のほうは分かっているんですが、体のほうが反応しません。いくら頭から四肢を動かすように信号を出しても、半開きの目から見えるのは微動だにしない力の抜けた腕だけ。自分の体なのに自由に動かないのはかなり怖いです。その内、頭のほうも理性に反して睡眠モードになったのかガンガングラグラしてきました。ここで欲求に負けてしまうのも悔しいので、必死に抵抗してみます。まず、体に刺激を与えるべく唯一動く瞼を盛んに動かします。それが、功をそうしてか舌が動くようになりました。今度は舌も動かします。しばらくやってやっと手の親指が動く気配を見せました。ここまでいけば後は簡単、親指を何度も動かして手の触れれる範囲を触って反応させるだけです。しかし、なんかこの作業をやっていたら、「キル・ビル」で4年間の睡眠から起きた主人公が、車の中で必死に自分の足の親指を動かしていたシーンが思い浮かびました。で、なんとか手まで動くようになったらやっとのこと体全体が動くようになって頭痛も消え去りました。居住まいを正し授業に復帰。怒られずに済みました。時計をみると丁度10分経っていました。しかし、今考えてみると、隣の席に座っていた人にこの一連の作業を見られていたかもしれません。格好は寝ているのに目は開いて親指だけ動いている様を10分間も見せていたとしたら、あの人はかなり気持ちの悪かったんじゃないでしょうか・・・ごめんなさい。