映画

映画を何本か見ました。DVDで2本、見に行ったのが1本です。
DVDの方は『ロング・エンゲージメント』に『隠し剣 鬼の爪』というなんだかバランスの悪い取り合わせです。

ロング・エンゲージメント 特別版 [DVD]

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この作品はすごく面白かったです。『アメリ』と同じ監督、同じスタッフで作った作品ですが、頭の中身がファンタスティックな女性の恋愛話という軽めのテーマであった前作に対して、今作は頭の中身がファンタスティックな女性が戦争で行方不明になった婚約者を探す、という少し重いテーマになっています。ただ、戦争・殺人の描写は前作の雰囲気からは考えられないような残酷性・残虐性を見せてくれますが、語り口は前回そのまま。ユーモア溢れる語りになっていて、その重さ・軽さのバランスが独特の雰囲気になっています。
途中、戦線から離れたいがために、兵士がわざと手に怪我をするシーンが何種類も出ていました。中国で兵役逃れのために若者が自分の親指を落とすという話は知っていましたが、昔のフランスでもそんなことがあったんですね。二人の兵士がお互いの手を射ち合ったり、手を壊疽させるために傷口を作ったり、と色々な方法が出ていましたが、夜中に火をつけた煙草を手に持ってその明かりを頼りにして敵兵に狙撃してもらう、という方法が印象的でした。大変なんだね。
ただ、この作品を見るときは、日本語吹き替え版ではなく字幕で見たほうがいいです。吹き替えだと訳がひどくて面白くないです。

隠し剣 鬼の爪 通常版 [DVD]

隠し剣 鬼の爪 通常版 [DVD]



こっちは、前に映画館でも見てました。2回目です。
たそがれ清兵衛』と同じ監督だけあって『たそがれ清兵衛2』という感じでした。ここで言う『2』という言うのは前作のよさが薄まってアクションシーンとかどうでもいいところに力を入れるようになった、という感じのけなし言葉です。侍の葛藤・苦悩は単純化されていて、その代わりに必殺仕事人分が混入されています。善・悪が分かりやすいけれど、これではテレビの時代劇みたいだなぁ・・・。でも、秘剣・鬼の爪はえらくかっこよかったです。
そういえば、この映画を見て分かったのですが、昔の侍は今の人のように「走る」ことができなかったそうみたいです。「走る」というのは西洋文化と一緒に入ってきたみたいです。西洋の文化を学んだ若侍が、田舎侍に「走る」ことを教えるシーンが出てきました。あれ?でも、飛脚は走っていなかったんでしょうか?



そして、最後に映画『妖怪大戦争』。実は初日の初回に見に行ってました。
でも、面白くなかったです。多分、僕が求めていたものがずれていたせいでしょう。でも、隣で見ていた小学生の子だって一番の盛り上がりのはずのクライマックスのシーンで飽きて後ろを向いたりしていました。僕だけが悪いわけじゃない。