紀田リスペクト

江戸川乱歩全集』&『日本怪奇小説傑作集』完結記念トークショーに行ってきました。
2シリーズの刊行秘話や、紀田順一郎東雅夫が怪奇に出会った頃の話、国書刊行会の訳者や編纂者の懐事情など、出版物からでは分からない興味深い話を色々と聞くことが出来ました。
今後の、幻想・怪奇系出版物の予定も少し知ることが出来たのでメモしておきます。

川端康成集 片腕』(七月刊行予定)
森鴎外集 鼠坂』(八月刊行予定)
吉屋信子集 生霊』(九月刊行予定)
泉鏡花集 黒壁』(十月刊行予定)
七月から月ごとに一冊ずつという計画みたいです。これだけで今年は心豊かに過ごせそう。しかし、学研M文庫の方といい、泉鏡花の傑作選はよく出るなぁ。

怪奇に関する紀田順一郎の回想記+解説という感じの内容だそうです。何しろ、海外怪奇翻訳の第一人者・平井呈一と親交があり、『怪奇幻想の文学』や『世界幻想文学大系』にも深く関わった氏のことですから、怪奇好きは必読ではないかと。完成は冬頃、だそうで気長に待ちます。

  • 雑誌『幻想と怪奇』復刊

日本における唯一の怪奇専門雑誌にして、わずか12号で廃刊してしまった『幻想と怪奇』の復刊計画。もう、聞いた瞬間頭の中で何かが弾けました。出版社も決まっているそうなのですが、紀田氏が思い出せなくて聞けませんでした。
多分結構な値段になるとは思うけれど、兎にも角にもこれは嬉しい限り。