三十九階段

 ジョン・バカン著/小西宏訳 創元推理
 スパイ小説の古典的傑作だそうです。今読んでみると、筋もなんだかありきたりな作品のように感じますが、出た当初は衝撃的な作品だったんでしょうね。時代を感じます。
暗号の謎とかなじみのある要素も出てくるんですが、今の感覚で読むと、「えっ!?こんな答えでいいの?」という感じでなんとも物足りないです。ただ、ラストの変装した犯人たちを逮捕しようとするシーンは生々しい緊張感のあるものになっていてたしかに非凡な作品です。